1月24日の福岡・飯塚オートで落車負傷した、元SMAPのメンバーでオートレーサーの森且行(46=川口)が、レースに復帰できるまで約1年の長期間が見込まれていることが分かった。9日、オートレースを統括するJKAが発表した。

森は負傷後、福岡県内の病院に搬送され、その後に都内の病院へ転院したが、診察の結果、骨盤骨折、腰椎骨折の診断を受け、この日まで計3回の手術を受けたことも分かった。手術は無事終了し、今後は治療に専念するが、年内の復帰は難しい状況となった。

入院中の森に代わり、実兄がJKAを通じてコメントを発表。「いつも応援していただいている皆さまには状況をすぐにお知らせできずに、大変ご心配をおかけ致しました。医療スタッフの方々の手厚いサポートのもと、無事に手術を終えることができました」「本人、家族ともども治療に専念して参りますので、温かく見守っていただければ幸いです」としている。

森は1996年にオートレーサーに転身するため、SMAPのメンバーから脱退。養成所で訓練中にも事故で大けがを負ったことがある。昨年11月の川口オートでの日本選手権で、SG初優勝を飾ったばかり。多くのファンや仲間が、完治を待っている。

◆レース経過 森は飯塚オートG1開設記念レース最終日の11R特別選抜戦で、8車立ての7枠から発走した。やや出遅れて8番手から前を目指した。1周2コーナーで1車抜いた後、前走者の前輪が前々走者の後輪に触れ、大きく外にはじかれたところに、森が避け切れず接触。森と前走者は、外周の外にあるフェンスまで飛ばされて激突、転倒した。

◆オートレーサーとけが 最近の落車事故の例から、骨盤骨折のみ、あるいは腰椎骨折のみの場合は、復帰まで数カ月というケースが多い。骨折の程度が重かったり、複合した場合は1年以上要する選手もいる。約400人のオートレーサーのうち、公傷で欠場中の選手は森も含めて12人。SG優勝8回の池田政和も、20年4月のSGオールスターで右足骨折の重傷を負い、長期の離脱を余儀なくされている。