ラグビーのトップリーグ(TL)、NTTドコモに新加入した19年ワールドカップ(W杯)南アフリカ代表WTBマカゾレ・マピンピ(30)のTLデビューが決まった。4日、3連勝が懸かる第3節リコー戦(6日、大阪・花園ラグビー場)のメンバーが発表され、先発左WTBとして名を連ねた。

この日、大阪市内で練習を終えたマピンピは「やっとTLで試合に出られる。とてもエキサイトしている。ようやく自分の役割が巡ってきた。全うしたい」と声を弾ませた。

19年W杯日本大会では6トライを挙げ、南アフリカの優勝に貢献。今季からNTTドコモに加入したが、外国籍選手の枠の兼ね合いがあり、戦術的な理由で開幕から2試合連続ベンチ外だった。ヨハン・アッカーマン・ヘッドコーチ(50)は「常に試合に出られる、いいコンディションだった」と評し「彼自身であってほしい。必要以上にプレッシャーをかけたくない。チャンスが来れば、ワールドクラスのフィニッシャー。彼の強み、世界で見せてきたものを出してほしい」と思いを込めた。

チームは開幕2連勝。昨季は神戸製鋼に0-97で完敗するなど、苦しんだチームが台風の目になりつつある。今節では3試合連続先発となるニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラ(29)らが作り出した勢いを、さらに加速させていきたい。マピンピは「WTBとしてプレーしているので、フィニッシュは仕事。だが、トライに特別フォーカスはしていない。チームの一部として役割を全うし、トライを取れたらいい」。世界的スターが、いよいよベールを脱ぐ。【松本航】