B2リーグでPO(プレーオフ)初出場を狙う山形ワイヴァンズ(東地区5位)が10、11日、第30節ホーム茨城ロボッツ戦で出場圏内のワイルドカード2位を死守する。一時は4位まで後退したが、新型コロナウイルス感染の影響で代替えになった7日のホーム青森ワッツ戦を制し、再浮上。今季50戦目を通算25勝25敗の勝率5割復帰で飾った。

試練を乗り越える。3月中旬に選手13人中8人が新型コロナウイルスに感染し、予定していた5試合が中止。16日間の療養、隔離期間を経て、3月31日に練習を再開させた。3日にも選手1人が陽性判定を受けたが、ほかのチーム関係者はPCR検査で全員が陰性だった。チーム再活動後3戦を消化したが、練習も制限され、まだ実戦感覚は戻らない。ガード中島良史(30)は「(チームパフォーマンスは)まだ60%くらい。でもシュート感覚は戻ってきている」と感じている。

現在B2得点王のアンドリュー・ランダル(31)がチームを引っ張る。1戦平均23・7得点。ここまで44戦出場で計1041得点。チーム総得点(3812点)の3割近くを1人で挙げている。ランダルは「いろいろなポジションでやれる。やるべきことを認識して仕事をするだけ。期待されていることに対してアジャスト(調整)したい」と意欲的だ。

代替え戦を含むレギュラーシーズン残り10戦でPO進出を狙う。茨城は東地区2位の格上になるが、ワイルドカード2位を争う香川(西地区4位)と福島(東地区6位)もそれぞれ西地区首位の西宮、東地区首位の群馬と戦う。10日は新号健、11日は飯田遼とガード2人の26歳の誕生日とも重なる。茨城戦後は下位チームとの戦いが続くだけに、ホーム戦連勝で波に乗りたいところだ。ミオドラグ・ライコビッチHC(ヘッドコーチ、50)は「圏内に下がることもあるかもしれないが最終的には勝率。POを目指すことに変わりはないが、選手にプレッシャーを与えないようにしたい」と語った。【佐々木雄高】