東京オリンピック(五輪)の競泳100メートルバタフライ日本代表の水沼尚輝(24=新潟医療福祉大職)が21日、新潟医療福祉大の西澤正豊学長(70)らを訪ね、代表決定報告を行った。同大からの五輪選手輩出は初。

同種目での日本人メダリスト第1号の称号獲得も誓った。「50秒台中盤のタイムが確実にメダルにつながるタイムになる。そこに執着して残り3カ月、やり残しのないように泳ぎたい」。日本選手権の優勝タイム51秒03(自己ベスト)は19年世界選手権の銅メダルに相当するが、東京五輪で狙うタイムは日本記録51秒00を超えていた。

「失うものはない。チャレンジャーの立場で何かにトライしながら五輪に出たい」と水沼。優勝した日本選手権では呼吸法を2ストローク1呼吸の「1/2呼吸」に変更し自己ベストを出した。国立科学スポーツセンターをモデルにした「ミニJISS構想」を掲げる同大水泳部で科学的なトレーニングを施し、進化してきた。弱点のスタートなど、五輪前の修正点ポイントはあるだけに、まだ進化の途中だ。日本代表コーチを務める下山好充監督(49)は「かなり高いハードルだが、出るからにはメダルを取りたい」とまな弟子の目標を後押ししていた。【涌井幹雄】