ワイルドカード2位確定の山形ワイヴァンズは98-93と愛媛オレンジバイキングスを振り切り、ホームで15勝14敗、通算でも30勝29敗と白星を先行させ、8日からのPO(プレーオフ)に弾みをつけた。第3Q(クオーター)には最大21点をリード。残り約7秒で3点差まで詰め寄られたが、相手反則を誘い、逃げ切った。

第2Q序盤まで一時リードを許したが、29点目からフリースロー3本を含む11連続得点。守っては同Q2分過ぎから約6分間、無失点に抑えて主導権を握った。だが、最終Qは10分間で34失点。今季5度目の3連勝にも、ミオドラグ・ライコビッチHC(ヘッドコーチ)は「20点差あったゲームがタイトになった。今日の試合は危なかった。POのことは考えずに目の前の試合に集中してほしかった」と見えない気のゆるみを指摘した。試合のなかった前日(4月30日)にワイルドカード争いをしていた福島ファイヤーボンズが敗れ、Bリーグ参戦5シーズン目で初のPO進出が決まった。だが闘志が空回り。大量リードしたことでリズムを崩した。

それでも、左足故障のランス・グルボーンが欠場する中、チーム全員で出場時間をシェア。川辺亮平が日本人選手最多の11点を挙げた。チームは今日2日、今季レギュラーシーズン最終戦に臨む。川辺は「(今季)最後のホームゲーム。勝つことを意識して失点も80点以下にしたい」と白星を積み上げてPOに乗り込む。【佐々木雄高】