男子個人は7階級中5階級を開志国際が制覇した。中でも圧巻は男子100キロ超級。モンゴルからの留学生ルターエンフボルド(3年)は3回戦から出場し、3試合をオール一本勝ちで県王者となった。個人戦各階級の1位は全国高校総体柔道大会(8月・長野)に出場する。

ルターエンフボルドは身長2メートル、体重135キロの体を存分に生かした。3回戦から出場し、3回戦、準決勝は1分以内の“秒殺”。決勝は中野環との同校対決になり「同じチームの選手と戦うのは苦手」と1分4秒を要したが、最後は小外刈りで勝負を決めた。

オリンピック柔道優勝を目標に19年2月にモンゴルから来日。バスケットボールやモンゴル相撲なども経験したが、柔道が一番気に入ったという。柔道への理解がある父から「日本に行ってこい。強くなるかも知れない」と後押しされて、開志国際に入学した。

大倉太監督(53)は「ボルドは世界代表を目指す器を持っている」と評価する。3月の全国大会では1回戦負けで悔しい思いをした。「夏までに苦手な左対策を強化し、8月の全国大会は優勝したい」と高校NO・1を目指し、レベルアップを図る。【飯嶋聡美】