日本男子のエースで、世界49位の錦織圭(31=日清食品)が大苦戦ながら、4時間超えの激戦で、辛くも1回戦を突破した。同159位で予選勝者のジャネッシ(イタリア)に最終セット2-4から逆転し、6-4、6-7、6-3、4-6、6-4のフルセットで勝った。

錦織は「今日は久しぶりに1回戦で負けるなって感じた」と、心身ともにがっくり。相手は赤土が大の得意。順回転の利いた山なりの球でミスを減らし、錦織は腰や足に疲労がたまった。「1回、ちゃんとリカバリーして明日の練習に備えたい」。2日の2回戦へ中2日あるのは朗報だ。

このコロナ禍でのツアー転戦も、錦織の復活に向けた壁となる。「テニスって、めんどくさい(笑い)」と錦織節。「(コート上では)誰とも話せない。判断も全部自分にゆだねられる。(コロナの)ストレスもかかった状態でやるから、そこがめんどくさい」と苦笑いを浮かべた。

5セットの試合の勝率は、24勝7敗で、0・774は現役トップだ。外国記者に、「なぜ5セット試合になって、それも強いのか」と聞かれると、「テニスが好きだから、コートに長くいたい」と、笑いとともにジョークで返した。