世界33位でノーシードのバルボラ・クレイチコバ(チェコ)が68年オープン化(プロ解禁)以来、81年マンドリコバに次ぐチェコ女子2人目の優勝を遂げた。

同32位のアナスタシア・パブリュチェンコワ(ロシア)に6-1、2-6、6-4の1時間58分で勝ち、昨年のシフィオンテク(ポーランド)に続くノーシードからの優勝となった。

昨年に続き、全くの伏兵が4大大会の頂点に立った。「今日はスーパーハッピー。パンデミックの中、ここに来てくれた観客の方に感謝したい」。マッチポイントが決まると、クレイチコバは両手を突き上げた。

18年に、ダブルスで全仏、ウィンブルドンを制した。しかし、シングルスでは、4大大会本戦出場が、今大会でたった5度目。昨年の全仏4回戦が4大大会最高成績で、大会前は優勝など誰も予想しなかった。

ただ、予兆はあった。赤土前哨戦のストラスブール大会で、自身初のツアー初優勝を達成し、全仏に乗り込んできた。準決勝では、サカリ(ギリシャ)にマッチポイントを握られながら、逆転で、この日の初優勝につなげた。

14日の最終日には、クレイチコバにとって2冠がかかる女子ダブルス決勝も控える。もし2冠となれば、00年ピエルス(フランス)以来21年ぶりとなる。

◆全仏オープンはWOWOWで全日生放送、同時配信される。