8日に来日した国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が同日夜、五輪の観客について議論する5者協議に出席した。新型コロナウイルスの新規感染者が増加傾向の東京都に、12日から緊急事態宣言が発令されることを受け、政府や都は都内の会場を無観客とする方向で調整してる。

会議冒頭、バッハ氏はこの状況に「緊急事態宣言とはどういうものなのか、それが五輪にどのような影響を与えるのか説明をいただきたい」と語気を強めた。組織委の橋本聖子会長は「非常に困難な決断をすることになると思う」と厳しい表情で話した。

5者協議はIOC、国際パラリンピック委員会(IPC)、政府、都、組織委のトップが観客のあり方について話し合う場。バッハ氏は9日から3日間、隔離生活のため来日したが都内のホテルからオンラインで参加した。同会議後、都以外の競技会場がある関係自治体の会議を経て、五輪の観客方針が決定する。