ラグビー日本代表としてW杯3大会連続出場中のSH田中史朗(36)が、新リーグ「リーグワン」(22年1月開幕)で1部のNECグリーンロケッツ東葛入りが濃厚であることが30日、分かった。

同日、2シーズン在籍した横浜キヤノンイーグルスが退団を発表。田中はチームを通じて「会社関係者の皆様、チームメートやスタッフ、そしてファンの皆様のサポートのおかげで、充実した2年間を過ごせました」と感謝を伝え、今後に向けて「これからも日本全国、そして世界にラグビーの素晴らしさを伝えていきたいと思います」などとコメントしていた。

19年W杯日本大会では過去最高の8強入りに貢献。代表歴代5位の通算75キャップを誇り、トップリーグ最後年となった20-21年シーズンも全8試合に出場した。京都・伏見工業高(現京都工学院)から京都産業大を経て、三洋電機(現埼玉パナソニックワイルドナイツ)に入団。スーパーラグビーのハイランダーズ(ニュージーランド)に在籍した経験もあり、豊富な引き出しを武器に長く主力として活躍してきた。

NEC東葛は3部制となるリーグワンの1部12チーム入り。ヘッドコーチとしてオーストラリア代表を15年W杯イングランド大会準優勝に導いたマイケル・チェイカ氏(54)が、首脳陣を束ねるディレクター・オブ・ラグビーに就任した。すでに日本代表WTBレメキ・ロマノラバ(32=前宗像サニックス)らの獲得を発表しており、新リーグ初年度は大きな戦力アップとなりそうだ。

◆田中史朗(たなか・ふみあき)1985年(昭60)1月3日、京都市生まれ。9歳でラグビーを始め、伏見工3年時は全国高校大会(花園)で4強。京産大4年時にも全国大学選手権4強入りへ貢献し、07年に三洋電機入り。ニュージーランド留学した12年にオタゴ州代表となり、13年にハイランダーズでスーパーラグビー日本人初出場。15年には優勝を経験。19年にキヤノン入り。日本代表では08年に初キャップをつかみ、W杯は11年ニュージーランド大会で初出場。15年イングランド大会では歴史的勝利を挙げた南アフリカ戦など全4試合で先発。19年日本大会も全5試合に途中出場。166センチ、75キロ。血液型O。