スピードスケートの10年バンクーバー五輪男子500メートル銀メダリストで、ショートトラック日本代表の長島圭一郎ヘッドコーチ(HC、39)が成長を実感した。

第1戦北京大会では男子1000メートルで吉永一貴(22=トヨタ・中京大)が4位。この日は22年北京五輪新種目の混合2000メートルリレーで準決勝進出を果たした。98年長野五輪以来、メダルから遠ざかるショートトラック再建を託された同HCは現在地をこう評した。

「1戦目(W杯北京大会)と今日の初日だけなのであれですが『相当強いんじゃないかな』と思っています。僕自身は。あとは選手自身『何十年も負けてきている』っていう気持ちと、強い選手に名前負けしている部分がまだある。名前で負けないように『強い』っていうのを伝えていきたい。レースになっているので、そこそこ戦えると思います」

新型コロナウイルスの影響で自由な外出が認められず、制限がある中でのW杯転戦。長島HCは「僕がイライラしないというのを心がけたり、普段はしないですが、ふざけてみたりしている。選手にどう伝わっているか分からないですけれど『遠征ってこんなもんでしょう』っていう雰囲気を、経験として僕は出せる」と笑い、現役時代の遠征で得た引き出しを駆使する。

大会は31日まで続き、北京五輪の代表枠はW杯4大会の結果で決まる。2日目以降に向けて「氷の状況も(時間帯で)すごく変わるリンク。なかなかスタッフも、選手も、対応が難しかった。明日、修正できるようにこれからやっていきたい」と誓った。【松本航】