追加招待された三原舞依(22=シスメックス)が納得の演技に目を潤ませた。

冒頭のダブルアクセル(2回転半)から3回転ルッツ-3回転トーループ、3回転フリップと全て着氷。舞い終えると両拳を握って小さくガッツポーズし、降り注ぐ拍手と歓声に目元を光らせた。

スコアは67・89点で7位発進。まず目が潤んでいたことを尋ねられると「滑り始める前の6分間練習の時、観客席に『Welcome Back Mai』とあって。温かい声援と拍手もいただいて、その時点でウルウルしてて。温かい雰囲気の中で滑らせていただけ良かった」と笑顔で振り返った。

22年北京オリンピック(五輪)テスト大会アジアンオープントロフィーから中1週の海外遠征。「中国から帰ってからの1週間、きつかったんですけど、しっかり練習を積んでこれたかなと。毎日が試練だと思って鍛えたいと思っていたので、今は心配することなく滑れています」と語った。

この日は中野園子コーチではなく川原星コーチだったことには「いつもは中野先生の手が温かいんですけど、川原先生も温かくて。『あったかい』って言ったら『温めてきました』と。背中を押す時も、中野先生を研究してくださったそうでバーンと送り出してくれて。思い切って跳んでいけました」と、また笑顔を見せた。

得点については「出るまで時間かかってたので、どこかレビューがあるんだなと。ディテールを見たらセカンド(2連続ジャンプの2本目)が『q(4分の1回転不足)』とステップが(レベル)3でした。そこは悔しいところなんですけど、大きなミスなく。でも改善していけるようプチ反省会を1人でしたいと思います」と振り返った。

「海外GPは久々で。声援や拍手の音が大きくて、滑れてうれしいと思いながら。感謝の思いでいっぱいです」との思いを胸に、翌30日(日本時間31日)のフリーへ向かう。