優勝候補が“V2”に大きく前進した。仙台大明成(宮城)が金沢(石川)を88-50で下し、2年連続の4強を決めた。山崎一渉(いぶ、3年)が3点シュート(3P)5本を含む両軍最多36得点。今大会初のメインコートでも勢いは止まらず3戦連続で2桁得点をマークした。

チーム最高199センチを生かし、得点源として輝いた。3点リードの第1クオーター(Q)中盤、ゴール下のシュートで突き放すと、続けて打点の高い3Pも成功。7連続得点もあり、18点リードで同Qを終えた。以降も内外で得点を積み重ね、38点差の快勝に導いた。それでも、チームの3P成功数は全3試合で最少の9本。成功率も同最低の23・1%にとどまり、佐藤久夫監督(72)は「(パスの)タイミングが悪いから仕方ない。打つ方の責任じゃなくてボールを回す方の責任だと思う」と分析した。

課題が残る一戦となったが、2年連続7度目の全国制覇に向け“吉兆データ”がある。初優勝した09年以降に準決勝進出を果たしたのは今年で7度。そして、これまでの6度は決勝に進み、優勝に輝いた。今日28日は3度目の栄冠を狙う福岡大大濠との準決勝。山崎一は「自分たちも負けないくらい練習してきたので自信を持って戦いたい」と意気込んだ。好カードを制し、決勝の切符をつかむ。【相沢孔志】

◆テレビ放送 男子決勝は12月29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は12月28日正午からBS朝日でともに生放送。