92年バルセロナ五輪(オリンピック)男子95キロ超級の銀メダリスト小川直也氏の長男、雄勢(25=パーク24)が4年ぶり2度目の優勝を果たした。

【一覧】柔道全日本センバツ体重別選手権の決勝結果>>

準決勝で、東京五輪5位の原沢久喜(29=長府工産)と対戦。内股を中心に仕掛け、延長戦に突入する一進一退の攻防を展開。延長戦に突入した末、開始から5分49秒で3つ目の指導を奪い、反則勝ちを収めた。

その後、もう1つの準決勝で全日本選手権王者の太田彪雅(24=旭化成)と故斉藤仁さんの次男、立(20=国士舘大)が両者反則負けとなる、まさかの結果に。決勝は不戦勝で2度目の優勝が決まった。

「こういう形になってしまったんですけど、もう1回、世界で戦うんだという気持ちで。だから決勝まで行けたと思うので良かったと思います」

準決勝で五輪代表の原沢に競り勝ったことには「もう以前の自分じゃないんだぞ、という気持ちで試合をしました。正直、前回(優勝)ほどの達成感は欠けているんですけど、成長したからこそ、こういう結果になったと思います」と振り返った。

父が出場し、銀メダルを取った五輪。24年パリ五輪に向けては「どうなるか分からない」とした上で「月末(29日)に全日本選手権があるので、強いんだと示して優勝できれば」と気合を込めていた。【木下淳】