チームカラーの紫で戦うシーズン最終戦を白星で飾った。東地区3位福島ファイヤーボンズが同5位山形ワイヴァンズを84-75と下し、ホーム7連勝。在籍8シーズン目の村上慎也(31)が値千金の3点シュート(3P)を含む9得点をマークし、17-18シーズン以来となる“ホーム20勝”に貢献した。

頼れる背番号「8」が、試合を決めた。1点リードの第4Q中盤。相手のダンクシュートが決まらず、味方がディフェンスリバウンドを獲得。そこからオフェンスを展開し、村上がゴール右から3P。敵将の山形ミオドラグ・ライコビッチ・ヘッドコーチ(51)が「そこが1つの潮目になった。僕らにとっては核心的な瞬間になった」と悔しがるほどの効果的な一撃。村上は直後に5ファウルで退場したが、チーム一丸で逆転を許さず「東北勢対決」を制した。

ボンズに懸ける思いは強い。13年にbj浜松・東三河(現B1三遠)でキャリアをスタートし、翌年にbj福島に入団。主将を4シーズン務め、3日にBリーグで初めてのプレーオフ(PO)進出をつかんだ。

村上 ずっと福島でプレーさせてもらって本当にありがたいことですし、今シーズンにそこ(PO)をつかめたのはすごく良かったと思います。ブースターの皆さんもB1でやっている姿を見たいと思うので、僕自身も皆さんのために達成したいと思います。

次節は30日、田村市で西地区7位奈良とのホーム最終戦を迎える。「ブースターの皆さんのためにも勝って終わりたい。POに向けても、いい内容でいい勝利ができるようにやりたい」。30日は福島名産の「赤べこ」をモチーフにした赤色のサードユニホームで戦う。ブースターの“応炎”を受け、熱い心でコートに入る。【相沢孔志】