ラグビー「リーグワン」で1部・2部入れ替え戦第2戦(28日、大阪・花園ラグビー場)に臨む三菱重工相模原ダイナボアーズ(相模原、2部3位)が「全員円陣」で1部昇格を誓った。

26日、神奈川・相模原市内でNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(浦安、1部10位)戦へ調整。オーストラリア代表73キャップの世界的FBイズラエル・フォラウ(33)らが先発するスター軍団に、一丸となって立ち向かう。

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汗だくで調整を終えた選手たちが、グラウンド外で見守る仲間に声をかけた。

「石井さん! 来てください!」

白いシャツに身を包んだ石井晃ゼネラルマネジャー、天然芝を管理するスタッフらが肩を組み、決戦2日前の練習を締めくくった。

ゲーム主将を務めるフッカー安江祥光(37)は言い切った。

「我々はチャレンジャー。受け止める戦いではない。相手が勝ちたい気持ちより、我々が上になる。ハングリーに戦いたい」

21日の第1戦は33-25で勝利。第2戦は引き分け以上、または敗戦の場合も7点差以内でボーナス点をつかめば1部昇格が決まる。

相手も決死の覚悟で向かってくる。19年W杯日本代表ロックのトンプソン・ルーク(41)、世界的スターのFBフォラウらが先発。迎え撃つ相模原のCTB奈良望(25)は、シンプルな攻略法を明かした。

「フォラウ選手には『チームで勝とう!』という意識です。両サイドの仲間が助けてくれる。やってきたことを出したい」

1人に対し、2人、時には3人で止める。素早く起き上がり、前に出る。

昨季まで所属した古巣と対戦する、フランカー鶴谷昌隆(31)の決意も固い。

「正直、複雑な気持ちもあります。勝ったら古巣がD2(2部)。負けたら自分たちがD2。移籍したからには、貢献したい」

互いに支え合い、全員で1部昇格の景色を見る。【松本航】

◆勝敗の決定方法

(1)勝ち点

(2)勝利数

(3)得失点差

(4)トライ数

(5)トライ後のゴール数

※(1)が同数の場合は(2)によって決定するものとし、以降も同様とする

※(1)から(5)によって勝敗が決しない場合、1部所属チームを勝者とする