大阪府バレーボール協会は28日、大阪市内で会見し、同協会内に不祥事があったことを明かした。

19年度の帳簿において使途不明金が判明。内部調査をへて、公認会計士を入れての調査で50歳代後半の男性会計担当理事による着服、2579万円が発覚した。調査による着服期間は14年7月から20年6月、現金を引き出す要領で回数は52回におよび、主に遊興費に使われたという。

担当理事は着服の事実を認めており、弁護士を通じて今年6月20日の時点で全額の弁済を終えたという。同協会によると、昨年12月に本人の申し出を受けて、職務はすべて解任。ただ、任期途中で理事の肩書は残っている。職務はボランティアのため、報酬は派生していない。

同協会の小比賀恵一会長は、同理事に対する今後の処分について「弁護士と相談した上で対応していきたい」と話すにとどめた。「重く受け止めて同席した」という日本協会の川合俊一会長は「『お金を返せばいい』『会見をする必要はない』という声もあったが、それではダメだと。統括団体として、親の立場として出席しなければいけないと思った。(不正の理事は)泥棒ですから。罪は償わないといけない」と厳しく言った。

小比賀会長は「今回の件は組織が機能していなかったことも原因。組織内の改革が必要なため、プロジェクトチームを立ち上げた。改革に取り組んでいきたい」と前向きに話したが、7人のチームは元協会幹部が中心という。今回の不祥事は、組織的な甘さも浮き彫りにした。