世界女王のイガ・シフィオンテク(21=ポーランド)が、90年以降では、最長タイの37連勝を達成した。敗者復活で本戦入りした同138位のレスリー・ケルクホフェ(オランダ)に6-4、4-6、6-3のフルセットの末に3回戦進出を決めた。この1勝で、シフィオンテクは2月のカタールオープンから続く連勝記録を37に伸ばし、90年以降では、97年にヒンギス(スイス)がつくった最多連勝記録に並んだ。

シフィオンテクは、「プレーしているときは考えていなかった」と、記録のことは頭になかったという。しかし、「1勝を追加できたのは特別。さらに更新できるようにベストを尽くしたい」と、試合後には記録への挑戦に意欲的だった。

思わぬ苦戦だった。相手の攻撃的なショットに、第2セットを落とし、最終セットの第1ゲーム。自身のサービスゲームで、2本のブレークポイントを握られた。流れは完全に相手にあった。「他のコートと違って、なかなかプレーできていない」。しかし、そこは女王の貫禄だ。相手が勝利を焦り、自滅した。

最長の37連勝は、90年以降の記録だが、上には上がいる。歴代最長は、4大大会18度の優勝を誇るナブラチロワ(米国)の74連勝だ。84年2月から、同年末の全豪準決勝で敗れるまで無敗だった。

今大会は、主催者であるオールイングランド・テニスクラブが、ウクライナに侵攻したロシアと、それを支援したベラルーシの選手の出場を認めず。その決定に抗議し、男女のツアーを運営するプロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)が、世界ランキングのポイントを大会に付与していない。

◆ウィンブルドンテニスは、6月27日から7月10日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドで最大10コートがライブ配信される。