4大大会歴代最多22度の優勝を誇る世界4位のラファエル・ナダル(36=スペイン)が19年以来3年ぶりのベスト8進出を決めた。同25位で第21シードのボティク・ファンデザンシュルプ(オランダ)に6-4、6-2、7-6のストレート勝ち。「積極的にいいプレーができた」と、ファンデザンシュルプを全仏に続いて破り、満足げだった。

ナダルは、今年、すでに全豪、全仏を制し、テニス界最難関と言われる年間4大大会全制覇に向け、残り2大会と迫っている。過去、年間で4大大会を全て優勝したのは、男子シングルスで、38年バッジ(米国)と、62、69年と2回達成したレーバー(オーストラリア)のわずか2人だけだ。

最近では、昨年、ジョコビッチ(セルビア)が全豪、全仏、ウィンブルドンと制し、全米も決勝に進出。史上3人目の歴史的な快挙に、残り1勝と迫った。しかし、メドベージェフに敗れ、最難関の壁に阻まれた。

ナダルは、ウィンブルドンを21年はけがで欠場。20年は新型コロナの影響で大会自体が中止され、3年ぶりのウィンブルドン出場となる。「3年ぶりの出場で8強入りは信じられない」。まずは、次戦のフリッツ(米国)戦に全力を注ぐ。

今大会は、主催者であるオールイングランド・テニスクラブが、ウクライナに侵攻したロシアと、それを支援したベラルーシの選手の出場を認めず。その決定に抗議し、男女のツアーを運営するプロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)が、世界ランキングのポイントを大会に付与していない。

◆ウィンブルドンテニスは、6月27日から7月10日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドでライブ配信される。