10月2日、F1第17戦シンガポールGPの決勝が行なわれ、レッドブルのセルジオ・ペレスが優勝した。今季2勝目。

決勝の1時間半前に強い雨が降り、1時間5分遅れでのスタートとなった。濡れた路面に各車はインターミディエイト(浅溝)タイヤでスタート。ポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は発進加速やや鈍く、2番グリッドのペレスが首位に浮上した。ペレスは全体的なペースでルクレールを上回り、2度のセーフティカーと3度のバーチャルセーフティカーが出される荒れた展開の中でも冷静な走りで首位を守り抜いてトップでチェッカーを受けた。

セーフティカー中の走行違反の疑いで審議対象となっており、レース後にタイム加算ペナルティが科されることも想定して2位ルクレールとのギャップを7.5秒まで広げてフィニッシュした。

「間違いなくこれまででベストのパフォーマンスだったと思う。レースを全てコントロールすることが出来たし、最後の数周はすごく緊迫していたけど全力を尽くして勝利を掴み獲ったんだ。何が審議対象になっているのか分からないけど、とにかく(タイム加算ペナルティに備えて)ギャップを広げろと言われたんだ。とにかく素晴らしい1日だったよ」

ルクレールは一時はペレスに猛攻を仕掛けたものの、終盤はペースが低下して2位。3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)。予選8位のマックス・フェルスタッペンはスタートで出遅れて12位まで後退しながらも、レース中盤には4位争いまで挽回。しかしバトルでブレーキを激しくロックさせてタイヤを壊し、再び12位まで後退。最後は7位まで挽回してフィニッシュするのが精一杯だった。

アルファタウリの角田裕毅は10番手に付けていたが、20周目に濡れた路面で挙動を乱して12位に後退。ドライタイヤに交換した直後の35周目にはブレーキミスでバリアにクラッシュし痛恨のリタイアとなった。(米家峰起通信員)