元職員による横領などの組織的隠蔽(いんぺい)があった日本バドミントン協会は27日、関根義雄会長と銭谷欽治専務理事が11月30日付で引責辞任すると発表した。丹藤勇一事務局長も退任する。同日の臨時理事会で決まった。

21日の会見で関根会長は、自身や銭谷専務理事が引責辞任する意向について完全否定した。わずか1週間での急転換。その理由についてある関係者は「大甘処分に対する世間の批判が予想以上に大きかったからでは」とまず分析。そのうえで「発表内容は“辞任”であって“辞職”ではない。引き続き協会内に残れば影響力を維持できる。世の中の関心が薄らげば、これまでのポジションに戻る可能性さえある」と指摘する。

日刊スポーツの取材では、11月3日に臨時評議員会が開催されることもこの日決定した。招集を要請した茨城県協会理事長の木内広史評議員は、「理事会の総辞職を提案する」ときっぱり。現執行部の大半が残ったままでは、同じことの繰り返しになってしまう。かいらい政権が作られるようになっては何の解決策にもならないと力を込める。

理事解任に至るハードルは決して低くない。それでも木内評議員は「評議員会は本来、理事会のアンチテーゼであるべき。日本協会が生まれ変わるためには多くの評議員の良心が必要」と強調。メールや書面で全国の評議員に協力を呼びかけようとしている。今春まで長きにわたり、強豪・常総学院高で指導した。教育の世界に身を置いてきた者として、正義感を貫く。

この日の辞任が発表される数時間前には、日本協会主導で、日本代表選手所属先の代表者に対するオンライン会議が開かれた。出席者によれば、説明役を務めた銭谷専務理事はこの時点では辞任の意向を示してはなかった。会議では、国からの強化費が2割削減されることに対し、「パリ五輪に向け、代表活動は滞らせない」といった説明がなされた。その一方で、一連の不祥事や混乱を招いたことの謝罪はなかったという。【奥岡幹浩】