全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ=23日開幕・東京体育館ほか)に開志国際(新潟)が5年連続でアベック出場する。今夏インターハイ準優勝の男子(5年連続5度目)は第2シードで2回戦から登場。エースSF介川アンソニー翔(3年)が高校最後の全国舞台での大暴れを狙う。

冬の初優勝を狙うチームの中で介川は誰よりも高い個人の目標値を掲げた。「毎試合25得点以上。10リバウンド以上は取りたい」。197センチのドリブルはド迫力でダンクも豪快だが、外角のシュートも柔らかい。「何でもできる」とオールラウンダーぶりを評した富樫英樹監督(60)は「エースとしての自覚を持ってラスト5試合(2回戦~決勝)プレーして欲しい。それだけ」と期待した。

今夏のインターハイ決勝は福岡第一に76-77の1点差で逆転負け。チーム最多27得点した介川は5ファウル退場で敗戦をベンチで迎えた。「チームを勝たせられなくて悔しかった」。そんな反省を生かす。ベンチプレス92キロのパワーの持ち主は接触プレーは大歓迎ながら、強引なプレーは封印する。「以前は自分で突っ込むだけだったけれど、状況判断できるようになった」。ボールを持つと警戒する相手は複数で囲んでくるがドリブルかパスかの選択を瞬時に見極める。

「夢をかなえるには、その気持ちがないとだめ。(高校)日本一になりたい夢があるなら自分からやらなければ…」。冬の頂点へ。介川は最後の大舞台に踏み出す。【涌井幹雄】

◆介川(すけがわ)アンソニー翔(しょう) 2004年(平16)3月30日生まれ、東京都出身。米国人を父に持つ。日米を行き来し、中2から米サンディエゴで生活も、21年春に転入。197センチ、88キロ。血液型A。