全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ=23日開幕・東京体育館ほか)に開志国際(新潟)が5年連続でアベック出場する。1回戦で浜松開誠館(静岡)と対戦する女子(9年連続9度目)はエースPG呼子真洸主将(3年)が左膝後十字靱帯(じんたい)損傷から完全復帰し、臨戦態勢は整った。

エース呼子の左膝に黒いサポーターが巻かれているが、もう痛みはない。ボールを持ってギアを上げながら走る。「次(ウインターカップ)は自分の番だと思っている」。優勝した県予選はプレータイムを制限していたが、高校最後の全国はリミットを取り払う。

8月末の練習中に左膝後十字靱帯を損傷した。全治3カ月の重傷で不安を抱えながらも視線を上げていた。「見て学ぶことも多い。チームに足りないもの。戻ったら、どうプレーするかを考える期間だった」。抽出したテーマはディフェンスで仕掛け、リバウンドを奪うこと。復帰後は課題をつぶす練習に励む。

伊藤翔太監督(34)は「戦力として、しっかり働いてくれそう」と期待する。ダブルガードを組んでいたPG曽根妃芽香(2年)はエース不在の間に独り立ち。指揮官は「(復帰の)呼子がプラスアルファの形になる」と言う。故障明けの奮闘は実証済みで、昨年6月に鼻骨を骨折。直後の北信越大会は登録を外れたが、8月のインターハイ2回戦、アレセイア湘南(神奈川)戦で17得点7アシスト、4スチールの活躍をした。「主将としてチームをまとめ、得点したい」。

◆呼子真洸(よぶこ・まひろ)2004年(平16)4月29日生まれ、栃木県出身。栃木・陽南中出身。バスケットボールを始めたのは宝木小2年。中学時代は3年連続で全中出場。164センチ、59キロ。血液型A。