宇都宮ブレックスがアクシデントを乗り越え、連敗を4で止めた。佐々宜央ヘッドコーチ(38)が体調不良のためベンチ入りできず。急きょ町田洋介アシスタントコーチ(39)がヘッドコーチ代行を務めた。

 

第3クオーター(Q)が終わって46ー46の同点。第4Q最初の攻撃に失敗すると、茨城に立て続けに得点を決められ、あっという間に5点差をつけられた。前日は第3Qに初めてリードを許したあと、ズルズルと寄り切られてしまったが、この日は違った。

 

鵤誠司(28)がドライブで切り込んで、難しい体勢からレイアップシュートを決める。遠藤祐亮(33)の3点シュートが連続で決まると、インコートとベンチが一体となって雄たけびをあげた。

 

ハイライトは64ー64の同点、残り16秒の場面。ジョシュ・スコット(29)がゴール下で体を回転させ、倒れ込みながらもねじ込み、バスケットカウント獲得。フリースローも決めて、最後の最後で茨城を振り切った。

 

町田HC代行はスコットのプレーについて「ねじこんでくれた。チームを最後に助けてくれた」と絶賛。急きょ指揮をとったことに「田臥選手が僕の傍らでずっと声をかけてくれて、(外国人の)通訳もしながらサポートしていただいた」と振り返った。

 

鵤は「イレギュラーなことが起きるとチームはまとまる。特にうちはそういう部分があって、ベテランの選手が(チームを)まとめてくれた」と話す。危機感が良い方に出て、1つ1つのプレーの強度や精度が上がり、「やろうとしているバスケットを取り戻せた」(町田HC代行)という。

 

 

エース比江島慎(32)はコンディション不良のため5戦連続欠場。遠藤は「彼がいなくて負けると言われるのは本当に悔しい。それをはね返すことができてよかった」と話した。28日には同地区2位のアルバルク東京と対戦する。10月には今季本拠地開幕シリーズで2連敗。同じ相手にホームで3連敗はできない。