優勝候補のAシード東福岡が17大会連続の8強入りを決めた。3日の準々決勝はBシード佐賀工との隣県対決となり、藤田雄一郎監督(50)は「まずベスト4にいかないと、目標(日本一)は達成できない。佐賀工の対策をしたい」と2日後を見据えた。

攻守で伝統校の秋田工を圧倒した。前半2分に相手PGで先制を許したが、9分に高校日本代表候補のロック舛尾緑(3年)がラック際を突いて逆転トライ。前半を31-3で折り返し、後半はキックパスなど変幻自在な攻撃で3トライを加えた。

計8トライで地力の差を見せつけ、舛尾は「相手のトライチャンスでもディフェンスに自信がある。そこは焦ることがありませんでした」と振り返った。

今季は伝統的な強みである攻撃だけでなく、全体の7割の比率を防御に割いた。舛尾は「みんなアタック(攻撃)能力がある。ディフェンス練習が7割になったけれど、それをやって、僕の感覚では5対5になったと思います」とバランスが整った。

藤田監督は「今年の3年生は自分から結構体を当てられる」と評し、過去5大会が4強止まりという安定感の中でも壁を打ち破る準備を進めてきた。

その関門となる準決勝に向け、まずは4強の切符をつかむ準々決勝を控える。地に足をつけ、隣県の強豪に立ち向かう。【松本航】

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