男子で大ケガから復帰した原田侑武(32=雪印メグミルク)が123メートル、133メートルを飛んで2位に入った。1回目6位から逆転で表彰台に立った。

20年1月から右膝3度、左膝1度の計4度の手術を乗り越えての復活。負傷後初の表彰台に「こうやって戦えて、表彰台に登れて、そのためにやってきたんだなって実感している」と喜びに浸った。

20年1月13日に今大会と同じ大倉山で行われたHBC杯で144メートルを飛んで着地の際に転倒。右膝前十字靱帯(じんたい)断裂と外側半月板を損傷した。負傷時と同年9月、12月と3度手術。21年3月に一度は公式戦復帰を果たすも、同年11月の山形・蔵王での練習中、今度は左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂して手術を受け、再びシーズンを棒に振った。競技復帰をあきらめかけたこともあったが「またジャンプを飛ぶために、みんなと一緒に戦うためにリハビリをやってきた」。

札幌光星高から早大をへて13年4月に雪印メグミルク入りしてから10年目。左膝にはテーピングが巻かれ、痛みで今も正座はできない。原動力は「リハビリで3年くらい離脱してチームに迷惑を掛けた。結果で恩返ししたい」という感謝の気持ち。「まだ過程だと思っているので」と、さらなる高みを目指し、涙ではなく笑顔の復活となった。【保坂果那】

◆13位の葛西紀明(50=土屋ホーム) ダメですね。怖い。助走と飛び出しでの変な違和感があって乱れてきていて、それが恐怖心を作り出している。

◆世界ジュニア選手権代表で男子8位の坂野旭飛(17=下川商高) 今日この後(世界ジュニア)出発です。世界のいろんな人のジャンプを吸収して、自分のジャンプをして頂点に立てれば。