B1琉球ゴールデンキングスに特別指定選手に登録されている開志国際高の1年生SG平良宗龍が、20日にチームに合流する。

琉球では過去最年少の特別指定選手。沖縄出身で琉球の下部組織のU15で育った伸び盛りの16歳は“古巣”でプロのプレーを全身で吸収してくる。

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夢への大きな第1歩だ。平良が目標への階段のステップに足を踏み込む。「夢はNBA。今の目標は高卒でBリーガーになること。高校を卒業し、そのまま(琉球ゴールデン)キングスに入れる実力をつけたい」。大学の4年間は回り道と考えている。短い合流期間(20日~3月16日)だが、2年後のBリーグ入りへプロの舞台でのスキルアップを目指す。富樫英樹監督(60)は琉球の桶谷大監督(45)から届いた電話オファー時の言葉を明かした。「『沖縄の宝です』と言った」。それほど16歳への期待は大きい。

「自分のレベルが、どのくらいか。確認してきたい」と平良。U15時代の金城中3年夏には約1カ月間、昨夏も全国総体準V後に約1週間練習参加した。それでもプロの試合出場が可能な特別指定選手としての合流は別格。「3点シュートはもちろん、(リングに)アタックするシュートも見せたい」。優勝したウインターカップ決勝で4連続3点シュートを決めるなど大舞台で力を発揮する平良にとってプロのコートはこれ以上ないステージだ。

合流期間はBリーグの中断期と一部重なり、リーグ戦出場チャンスは3月8日広島戦、15日名古屋D戦(ともに沖アリ)とわずか2試合。しかし出場を目指す中でプロの練習をたっぷり積めるのは過去にない体験になる。「3点シュート、スピードはピカイチ。すごい選手」と目標の1人、琉球のPG/SG岸本隆一(32)のプレーにも直接触れ、自分のものにするつもりでいる。そして高校日本一を目指すチームにはお土産を持ち帰る。「自分が学んだことを伝えたい」と話した。【涌井幹雄】

◆平良宗龍(たいら・しゅうたつ)2006年(平18)5月26日生まれ、沖縄県那覇市出身。バスケットボールは、さつき小1年から始め、小5から琉球のアカデミーに所属。金城中からは琉球U15に。182センチ、72キロ。血液型B。