日本バドミントン協会の村井満新副会長(63)らが6日、スポーツ庁の室伏広治長官を表敬訪問した。

サッカーJリーグ前チェアマンの村井氏は、組織改革を目指す日本バドミントン協会に招請され、先月22日に副会長就任。「透明性を高くし、ガバナンスの再確立を進めていきたい。ご期待に沿えるように頑張りたい」とあいさつした。

室伏長官は、他競技での運営実績を持つ村井氏がバドミントン協会に入ったことに期待している様子。「知見、客観的視点を含めて、体制を整えていただきたい。我々も応援している」と声を掛けた。

バドミントン協会は横領の組織的隠蔽(いんぺい)などの不祥事があり、23年度は国からの強化費が2割削減されることが決まっている。今月中旬に公表予定のスポーツ団体ガバナンスコードの適合性審査で不適合と判断されると、この強化費はゼロになる。

村井副会長は表敬訪問後に取材対応。この日は適合性審査に関する具体的な話題はなかったとしたうえで、「ただ、『ガバナンス改革に向けてしっかりご準備ください』という趣旨だったと理解している」と語った。

6月には新会長に就くとみられている。副会長就任後に日本協会事務局を訪れたのはまだ数回で、「実質的な業務が始まっているわけではない。情報をインプットしている段階」。

それでも、職員の意識に早くも変化が生まれていることを感じている。着任当日はオフィス内がパーティションで区切られていたが、2日目にはその囲いが外されていた。「少し開放的な雰囲気に変わっていた。職員の皆さんが努力や工夫をして、私のことを受け入れようとしてくださっている」と感謝した。【奥岡幹浩】