故郷で最高の恩返し-。リガーレ仙台が今季ホーム最終戦に臨み、ブレス浜松に3-1で快勝した。今季限りで現役引退、チーム退団を表明した佐藤あり紗選手兼監督(33)が、堅守とリーダーシップでチームをけん引。加藤彩夏(28)が古巣戦でチーム最多17得点を挙げるなど、コートに立った6人が躍動した。今季のファイナルステージ(FS)進出は逃したが、V2参戦2季目でホーム歴代最多となる1108人が訪れた会場で、雄姿を見せた。
故郷で満面の笑みを浮かべた。セット(S)カウント2-1の第4Sで、マッチポイント。佐藤選手兼監督がコート左にボールを上げると、同じ仙台市出身の鈴木音(のん、19)が力強いスパイクを打った。思いが乗った一撃は相手のレシーブを受けても負けず、後方に一直線。勝利を確信し、両腕を突き上げた指揮官は「苦しい展開でも勝ち切れたのはホームの皆さんの後押しがあったと思う。会場の皆さんと1勝できたことがうれしい」と喜びをかみしめた。
ホーム連勝へ、チームが一丸となった。ラテン語で結ぶ、つなぐの意味がある「リガーレ」のように、序盤から粘り強い守備を見せ、アタッカー陣が得点を量産した。応援ボードで佐藤選手兼監督に感謝を伝えるファンの姿を見た、加藤彩は「あり紗さんを筆頭にチーム全体が愛されていると感じた」と涙を浮かべながら振り返ると、小沢史苑(25)は「今日は絶対に勝って終わりたいと思っていたので、勝ち切れたのは良かった」と笑顔を見せた。
佐藤選手兼監督は東北福祉大(宮城)卒業後、日立や日本代表でプレーし、リガーレ仙台に18年加入。19年からは監督を兼任し、チーム第一を考えながら、ここまで駆け抜けてきた。「自分のキャリアの最後は絶対に仙台でプレーしようと思っていたので、今日、皆さんの前でここにいるリガーレ仙台のチームメートと一緒にバレーができて本当に良かったと思います」。
目標のFS進出を逃し、残りは3月4、5日、広島市での2試合。小沢は「あり紗さんが笑って終われるように、私たちらしいバレーで納得いく終わり方を飾ってあげられたら」。信頼するチームメートと、有終の美を飾る。【相沢孔志】


