バスケットボール女子U18日本代表で、昨年12月の全国高校選手権(ウインターカップ)で準優勝に貢献した札幌山の手・森岡ほのか主将(18)が1日、札幌市内の同校で行われた卒業式に出席した。東京オリンピック(五輪)銀メダリストで同校卒業生の町田瑠唯(29=富士通)と同じ道を歩むべく、米女子プロのWNBA挑戦を将来的な目標に掲げた。まずは日本でレベルアップし、世界で戦える選手を目指す。

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学び舎を巣立ち、新たなバスケットボール人生へと歩み出す森岡は大きな夢を抱いている。「世界の舞台で戦うこと。最終的にはWNBAとか、高いところを目指している。町田瑠唯さんのようなすごい選手になりたいですし、周りから憧れられるような影響力のある人間になりたい」。東京五輪銀メダリストの先輩と同じ道を目指し、将来米国でプレーすることを1つの目標に定めた。

全国高校選手権で2連覇の実績を持つ名門札幌山の手で過ごした3年間は、かけがえのない時間だった。1年生から主将を任され、全国を経験。U18日本代表に選出されるまで成長した。昨年12月の同選手権では得点、アシスト、3点シュートと個人3部門でトップに輝き、チームの準優勝に貢献した。「苦しいこと、つらいこともたくさんあったけど、チームのみんながいなきゃ、ここまでやってくることはできなかった。本当に仲間の大切さを学べた3年間だった」と振り返る。

この日、出席した卒業式では笑みが絶えなかった。式が終わった後には3年生部員8人で記念撮影。最後まで輪の中心にいた。「もう終わっちゃうんだな、というさみしい気持ちもありながら、この仲間とやってこれたことは本当に誇りに思います。離れてもずっとつながっていたいし、一生忘れられない宝物」とかみしめた。

今後はWリーグ日立ハイテクに進む。アーリーエントリー(入団前の競技者登録)で1月に地元北海道でデビュー。得点も挙げるなどすでに3試合に出場している。「違う環境で、バスケットも自分の思うようにいかないこともたくさんあると思う。その中でもあきらめないで、山の手のバスケットをこれからのバスケット人生でもやり続けて楽しんでいきたい」。大きな財産を手に、次のステージへと羽ばたく。【山崎純一】

◆森岡ほのか(もりおか・ほのか) 2004年(平16)11月18日、札幌市生まれ。小学1年の時に和光シュートミニバス少年団で競技を始める。札幌山の手3年時の全国高校選手権で準優勝。ポジションはポイントガード。血液型A。家族は両親と姉。好きな食べ物は中華料理。好きな有名人は小栗旬。174センチ、66キロ。

▼WNBAでプレーした日本人 過去にプレーした選手は4人。日本人初のWNBA選手は萩原美樹子。その後大神雄子、渡嘉敷来夢と続き、昨年2月に札幌山の手出身の町田瑠唯がワシントン・ミスティクスと契約し、同5月に日本人4人目となるWNBA出場を果たしている。