B1東地区首位の千葉ジェッツが同西地区2位の琉球ゴールデンキングスを87-76で破り、4大会ぶり4度目の優勝を果たした。昨季は涙をのんだファイナルで雪辱。レギュラーシーズンで新記録を更新する21連勝中の勢いそのままに、全国101チームの頂に立った。

最強の千葉Jが戻ってきた。17年から19年まで3連覇を達成した天皇杯の舞台で、選手たちが持ち味を存分に発揮した。今季からチームを指揮するジョン・パトリックヘッドコーチ(監督)の下で徹底してきた、激しいディフェンスとスピードのある攻撃を体現。身長面でハンディを背負いながらも、高いシュート決定率でカバーした。

第1クオーター(Q)は岸本の3点シュート(P)で先制を許したものの、主将ヴィック・ローの3Pですかさず追いつくと、原修太、ジョン・ムーニーらも3Pを決めるなど19-15で主導権を握った。

第2Qは日本代表ポイントガードの富樫勇樹キャプテンが躍動。ドライブを決めると、その後も3Pを沈めてチームを波に乗せた。琉球の粘り強い反撃にあいながらも、前半を46-39で折り返した。

第4Qに3P3連発で猛追を許し、76-72と4点差に迫られたが、富樫、原が3P連発で反撃。西の横綱、琉球の意気を消沈させ、最終的には11点差をつけて快勝した。

パトリック監督は「優勝で言葉が出ない。難しいシュートが入って、ディフェンスとリバウンドを本当に皆が頑張りました。選手たちは仲が良くてお互いを尊敬して頑張っています。チームケミストリーです」と選手をたたえた。

リーグ35勝4敗、勝率9割の自力の違いを見せつけた。大黒柱のギャビンン・エドワーズら複数の選手をケガで欠く中、チーム一丸となって賜杯を果たした。悲願の3冠達成へ、まずは第1関門を突破。千葉Jが進む道に死角はない。