2連覇が懸かる宇野昌磨(25=トヨタ自動車)が「今年一」という不調と向き合う。

前夜に続き、午前11時45分から本番用リンクで35分間の公式練習に参加。この日1度目の調整を終えると、開口一番「(22年11月の)NHK杯前に匹敵するほど、今年一ひどいと思います。ジャンプですね。先週ぐらいから。先々週ぐらいまでは普通にできていたんですけれど、先週ぐらいから、あまりにもひどくなりまして…」と苦笑いで状態を明かした。

この日はフリー「G線上のアリア」の曲をかけての通しで冒頭の4回転ループ、前半の4回転フリップが2回転に抜けた。4回転サルコー、演技後半の4回転トーループ2本は着氷させたが、不調の原因についても「いつもは分かることが多いけれど、先週ぐらいからずっと同じ失敗をしている。いろいろ変えたり模索はしているんですけれど、そんなに変わる気配もない。本当に運良く何かが変わるか、この中でやっていくしかないのかな、というのは、自分の中で覚悟を決めないといけない」という。

ショートプログラム(SP)は23日、フリーは25日に行われる。前回王者として追われる立場だが「(そう)感じられるほどの調子があれば良かったんですけれど、そんなことを言っていられない状況」とほほえみ「決して落ち込んだり、焦ったりはしていない。できる自信があるわけではないけれど、焦っても仕方がない。最善を尽くした上で頑張りたいと思います」と前向きに誓った。【松本航】