22年北京五輪(オリンピック)銀メダルの鍵山優真(20=オリエンタルバイオ/中京大)が、1年6カ月ぶりの国際大会で首位発進した。左足首の影響で22年3月の世界選手権(フランス)以来遠ざかっていた国外試合で、91・47点をマークした。

リハビリ期間などをへて、心機一転を期する今季。演技を終えた鍵山をリンクサイドで迎えたのは、14年ソチ五輪銅メダリストで欧州女王に3度輝いたカロリナ・コストナーだった。笑顔でブレードカバーを手渡した「イタリアの至宝」は、この試合からコーチ陣に加わった。さっそく鍵山がジャンプの動作を見せ、互いに確認しあう姿があった。キスアンドクライでは、父正和コーチも交え、3人で笑顔で演技を振り返った。

昨季から継続するSPは「ビリーバー」。冒頭の4回転サルコーは会場の歓声を起こす見事な1本で、3・88点の出来栄え点を引き出した。3回転ルッツでは着氷が乱れがあり、2回転トーループをつける連続技になったが、後半のトリプルアクセル(3回転半)はきっちりと決めた。演技構成点でも44・09点の高得点を稼ぎ、スケーティング技術などで高い評価を引き出した。

吉岡希(法大は70・07点で4位。フリーは10日に行われる。