10年バンクーバー五輪代表で昨年に現役復帰した織田信成(36=大阪スケート倶楽部)が、SP74・83点で3位につけた。
「緊張もあったけど気持ちよく滑れたかな」
滑り終えた織田の胸には、充実感が広がった。
冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を決めて、続く3回転ルッツも着氷。フリップ-トーループの連続3回転も降りた。
演技後のキスアンドクライでは、母でコーチの憲子氏の目に涙が浮かんでいた。
その様子につられるように目を赤くし「全然泣くつもり、なかった。ジャンプが決まって、思った以上に母が感極まって泣いちゃって。初戦のショートなのに泣いてる家族おらんやろと思うんですけど」と照れた様子で笑った。
10月1日にはフリーが行われる。
「フリーは冒頭に4回転がある。課題としている難易度の高いジャンプを決められるようにしたい」。
10年ぶりの全日本出場を目指す今季。36歳の全力を見せる。
1位は81・07点の壷井達也(シスメックス)。2位は77・14点の佐々木晴也(京大)だった。