カーリング女子で元日本代表の船山弓枝(45)が、今季から所属チーム・フォルティウスのコーチに正式就任した。正確無比なアイスリーディングで、自チームを3度五輪に導いた名サードが、指導者として描く未来とは。新たな一歩を踏み出した船山に、2026年ミラノ・コルティナダンペッツオ五輪を含めた、チームと自身の今後について聞いた。【取材・構成=中島洋尚】
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「カナダ人選手は、他国のチームのコーチができない」とするカナダ・カーリング協会の通達により、前任のコナーコーチが9月に退任。フォルティウスは正式に船山をコーチ登録し、今季に臨むことになった。
船山 ミラノ(・コルティナダンペッツオ五輪)で金メダルという目標を掲げていますので、結果を出せるようサポートしていきたいですね。また今後メンバーが入れ替わったとしても戦力を落とさず、毎回五輪を目指せる高いレベルのチームを作っていくことが、今私のやるべきことかな、と思っています。
シムソンズで02年ソルトレークシティー(8位)、チーム青森で06年トリノ(7位)、北海道銀行で14年ソチ(5位)と、過去の五輪3大会に日本代表メンバーとして名を連ねた。メダルには届かずも、船山のアイスリーディングの正確さは、世界屈指といわれた。
船山 私はカーリングに引退はないと思っていますが、選手として公式戦で世界レベルを目指すのは(22年の)北京(五輪)への挑戦が最後でした。それ以降は、次の世代と交代して、別の形でチームに貢献したいと考えています。みんなの技術を引き出せるようなアドバイスができればいいですね。
今季は5選手を登録済みだが、スキップの吉村紗也香(31)が産休中で、来季まで不在。そのため、コーチのかたわら、リザーブとして試合に臨む。現在カナダ遠征中の4人のいずれかに負傷など不測の事態が起これば、船山が氷上に戻るケースもある。
船山 メンバーが日本にいる間は一緒に練習をしていますし、技術を落とさずキープし、いつでも対戦ができるような状態です。左右の筋力のバランスを保ったり、少し体が硬いので柔軟性を維持したりするトレーニングも続けています。
チームでは7月1日から60日間のクラウドファンディングを実施。500人以上から、目標の770万円を大きく上回る1095万8000円が集まった。11月初旬まで続く、ポイント獲得と経験を積むためのカナダ遠征費用の大半が、この資金からまかなわれる。
船山 今回のクラウドファンディングを通じて「こんなに応援してもらえるチームなんだ」というのを実感できた今季は、特別なシーズンです。世界のトップ10に勝ち切れるチーム作りを目指して、メンバー全員で頑張っていきます。
◆船山弓枝(ふなやま・ゆみえ)1978年(昭53)4月5日、常呂町(現北見市)生まれ。小笠原歩らとともに12歳で競技を始める。常呂高-札幌大谷短大。チーム青森-道銀-フォルティウス。主にサードとして02年ソルトレークシティー五輪8位、06年トリノ五輪7位、14年ソチ五輪5位。家族は夫と1男1女。153センチ、45キロ。


