来年パリ五輪を目指す韓国代表の全種目選手が、18~20日の3日間、海兵隊訓練を受けることになる。このほど、大韓体育会は各競技団体に「国家代表選手団精神力強化キャンプ参加人員提出要請」というタイトルの文書を送った。内容は「国家代表選手団及び2人以上の幹部」のリスト提出を義務化した。

杭州アジア大会後、韓国代表の団長を務めた李起興(イ・ギフン)大韓体育会会長(68)が10月8日の解団式で「24年パリ五輪が迫っているので、徹底して準備を進めます。代表選手が(国内の)選手村に入村する前に海兵隊克己訓練を受けることになるだろう」とコメントしたことが発端だった。

当時は「時代遅れの思考」「今の時代、あり得ない話」など、批判的な世論と実施できないとの見解が多かった。しかし大韓体育会は、世論を気にせず実施に踏み込んだ形となった。

海兵隊訓練は、韓国軍隊の中でも最もきついと言われている。砂浜を複数人で数百キロのゴムボートを持って走ったり、氷点下の中、土を掘って暖を持たずに室外泊するなど、精神的にも肉体的にも厳しい訓練が続く。

海兵隊訓練の実施時期は、韓国では氷点下の酷寒時期。韓国紙「イルガンスポーツ」は「同時期はソウル基準で気温が氷点下になる。その中で室外訓練、しかも海兵隊訓練は効率的ではない」と報じた。また同紙は「上層部の高圧的な指示の訓練に疑問がある」とある選手のコメントも紹介した。