“超攻撃型”で強豪に挑戦する。全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ=WC)が23日、東京体育館ほかで開幕する。女子の秋田中央は48年ぶり3度目、現校名では初出場。千田穂(みのり)、三浦華心(かこ、ともに3年)が集大成の大会でチームを引っ張り、明星学園(東京2位)から初戦突破を狙う。

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部員11人の秋田中央が「全国1勝」に燃えている。今夏は17年ぶりに全国高校総体に出場。その後、一部の3年生が進路に専念するため引退した。3年生はパワーフォワード千田、ポイントガード三浦の2人だけとなったが、県予選決勝は連覇を狙った湯沢翔北に61-52で勝利。秋田市立時代以来となる48年ぶりのWC出場を決めた。三浦は「全国大会は緊張するが、今まで練習してきたことを発揮したい」と闘志を燃やした。

快挙を成し遂げたチームは“超攻撃型”を掲げる。同総体が全国大会初采配となった門間義範監督(62)は「オフェンスはシュートで終わることが目標。ディフェンスも超攻撃型で、1試合攻め続ける」。強気な姿勢で戦う選手たちの中で、試合を制するためのキーマンが3年生2人だ。「三浦はドリブルをさせたら秋田県NO・1のスピード。千田は体が強く、当たり負けしないでシュートを打てる」と信頼を寄せる。

同総体は1回戦で四日市メリノール学院(三重)に敗戦。173センチの千田は「身長も高く、体の強さで負けた部分はあった。シュートにいけないことも多かった」と全国レベルを痛感。身長や技術も高い明星学園戦に向け、3点シュート(3P)の精度向上を目指し、練習に取り組んできた。三浦は「スピードでは負けない自信がある。3Pで点数を取り、中に切れ込んでシュート、パスの判断を早くしたい」と力を込めた。

門間監督は「諦めず、どんな状況になっても我慢し、やってきたことをやり続けられる」とチームの良さを説明した。夏は私学に阻まれ、できなかった初戦突破。思いを1つに結集する。「自分たちだけが頑張ったから結果を残せたわけではない。今までの先輩方のために、中央高校のバスケットができるように頑張る」と千田。創立から100年を超える伝統校は「一戦必勝」で、ひたむきに戦う。【相沢孔志】