【上海(中国)30日=竹本穂乃加】2月1日開幕のフィギュアスケート4大陸選手権を前に、ペア世界王者の「りくりゅう」こと、三浦璃来(22)木原龍一(31)組(木下グループ)が公式練習に臨んだ。

昨年9月のオータムクラシック以来の実戦復帰。木原のケガも回復し、曲をかけての練習ではリフトなどを確認した。ペアのショートプログラム(SP)は、開幕日の1日に行われる。

   ◇  ◇  ◇

世界王者が帰ってきた。午前8時30分からの公式練習。「りくりゅう」は前日29日夜に現地入りしたばかりだったが、キレのある滑りで順調な調整ぶりをうかがわせた。木原は「しっかり準備してきた。楽しみ」と笑顔を見せた。

昨季はグランプリ(GP)シリーズファイナル、4大陸選手権、世界選手権を制し、日本勢初の「年間グランドスラム」を達成した。しかし今季は、木原の腰椎分離症により、GPシリーズ2戦と全日本選手権を欠場。実戦から離れてカナダでケガと向き合いながら、リハビリに励んだ。氷の上に戻っても「1カ月くらいは滑るだけの練習」(木原)。少しでも痛みが出ればリンクを降りて1歩1歩、回復に向けて進んできた。現在も技の回数制限はかけているが「痛みはもうゼロ。ペアをやる分には問題ない」状態となった。

氷を離れた期間が生んだ産物もあった。プログラムの練習ができない間、三浦は以前負傷していた肩を強化。その結果、デススパイラルの際に女性の軸足がインサイドエッジで進行方向が前の技である「フォワード・インサイドができるようになった」とうなずいた。

リハビリの先生からは「あなたも一緒に強くならないといけない」とアドバイスされたという。その教え通り、たくましさを増して帰ってきた2人。上海で復活した姿を披露する。