男子100キロ級で21年東京オリンピック(五輪)金メダルのウルフ・アロン(29=パーク24)が、現役ラストと決めている個人戦で3回戦敗退した。

前年王者の中野寛太(24=旭化成)と対戦し、小内刈りで有効を奪われて敗れた。敗戦が決まると、会場からは大きな拍手が注がれた。

「もっともっと上を目指してやってきた部分があるので、悔しいです。最後(決勝)まで戦いたかったなと思います。応援が力になりました」

1回戦は阿部拓馬(25=山形県警)に大外刈りで一本勝ち。2回戦で東部直希(25=日本中央競馬会)に3-0の旗判定勝ちをを収めたが、ベスト8となる3勝目はならなかった。

6月の全日本実業団体対抗大会を最後に引退する意向を表明しており、この日が最後の個人戦だった。連覇が懸かった昨夏のパリ五輪は7位に終わり、今大会の推薦枠は得られず。今年3月の九州地区予選から参加した。辛くも出場権を手にして最後の舞台に臨んでいた。

「パリが終わって、もう4年後は目指さないと決めて。その後、ゴールを設定した方がモチベーションも上がるのかなと思って、この全日本を(個人戦)最後に決めました。これまで引退してきた選手を見て、最後は楽しめるのかな? と思っていたけど、そうではなくて、最後まで勝負だったことが良かった」

19年に優勝経験のある大会。21年の東京五輪では金メダルに輝いた聖地での戦いを終え「今はまだ考えられないですけど(6月の)団体まで、あと1カ月。1日1日、精いっぱいやっていきたいなと思います」とラストの余韻に浸る。【飯岡大暉】