スピードスケートで夏冬通じて日本女子最多となる通算10個の五輪メダルを獲得した高木美帆さん(32)が4日、首相官邸で行われた国民栄誉賞表彰式に出席した。紺のドレスに身を包み、高市早苗首相から記念盾を贈られ「光栄に思うとともに身に余る思いが強くある」と喜びを口にした。
1977年の賞創設以来29例目で、スポーツ界では14例目の受賞。五輪4大会で金2、銀4、銅4のメダルを獲得し、W杯での日本最多38勝も評価された。スピードスケート初の快挙だが「まさか自分がという思いはある。高木美帆として受け取るのはいいのかな」と思いを吐露し「個人として受け取るというより、スピードスケート代表として受けた」と明かした。ただ「歩みを止めなかったからたどり着けた場所。スケートを続けてこられて幸せだった」とほほ笑んだ。
恒例の記念品には、包丁を希望。3月の引退後、実家で過ごす時間が増えており「一緒に料理する時間を作りたい。母親の作る料理が好きなので、一緒に使えたら」と説明した。好きな料理は、母美佐子さんのかぼちゃスープと納豆巻き。自身は無水カレーを得意料理に挙げつつ「包丁初心者」と自虐。「どの料理でどの包丁を使うのか勉強するところから始めないと」と意識を高めた。くしくもメダルと同数の、桐箱入りの10本セットを贈られたが「セットが10本だったので…。(メダル数とあわせたと)言っておけば良かったですね」と笑い飛ばした。
引退後は、イベントや講演をこなしつつ「競技に関わるかまだ未知のところがある」と告白。数々の偉業に、新たに「国民栄誉賞」が加わったが「今までやってきたことに対する評価。この先はまた新しく生み出していきたい」と誓った。次の道でも、氷上と同じ“求道者”の姿を見せてくれるはずだ。【飯岡大暉】


