<ラグビーW杯:ウェールズ22-10アイルランド>◇8日◇準々決勝

 ブレークダウン(タックル後のボール争奪戦)を制したウェールズが快勝した。先制点は試合開始からのノーホイッスルトライだ。ハイパントを取ったCTBロバーツの突破で前進し、ラックから次々とボールを出して攻撃を継続。最後はWTBのSh・ウィリアムズが右隅に飛び込んだ。

 後半5分に追い付かれたが、ブレークダウンの優位は変わらず、キックによる地域の取り合いでも上回って主導権は渡さない。11分に191センチの大型SHフィリップスが密集左側の狭いサイドを突いて勝ち越しトライ。24分にはCTBのJ・デービスが甘いタックルをかわして決定的なトライを追加した。

 「自陣22メートルライン内の防御は素晴らしかった。アイルランド相手には、とても低いタックルが必要だった」とガットランド監督。前半にアイルランドがPGを狙わず、ラインアウトを選択してトライを狙ってきた時間帯を守りきった。プロップのAd・ジョーンズは「あそこでトライを取れなかったことで相手は自信を失ったと思う」と振り返った。

 24年ぶりの4強にウォーバートン主将は「素晴らしい気持ちだ」と喜びながらも「来週には人生最大の試合が待っている」と準決勝に向けて気持ちを引き締めた。