<世界体操>◇7日目◇13日◇東京体育館

 悔しさと、成長が入り交じった個人総合決勝だった。鶴見虹子(19=朝日生命)は1番手で登場した最初の段違い平行棒で、いきなり落下した。下から上のバーへと移動する際に、つかみ損ねた。着地も乱れ、大きく点数を失った。上位進出の望みが早々に断たれて「1種目目の1番手で2回も失敗。帰りたい気持ちでした」。

 だが、ここからが日本女子のエースの意地だった。力が抜けたという残り3種目で、高いレベルの演技を見せた。1種目を終えて最下位発進だった順位は、15位にまで上がった。「悔しいっちゃ悔しい。失敗がなければ入賞できたかなと思うけど、しょうがない」。昨年は右肩痛に悩まされて低迷したが「昨年と悔しさは違う。昨年よりは楽しめました」と、最後は納得の表情だった。