日本学生野球協会は2日、都内で第5回の憲章検討委員会を開き、日本プロ野球選手会から宮本慎也会長(37=ヤクルト)と社団法人組織の小久保裕紀理事長(37=ソフトバンク)を招いて意見を聞いた。

 部活動と勉強の両立、プロアマ間の関係等の質問が委員から出され、両氏が答える形で進められた。宮本会長は「学問ができる方がいいが、1つの目標に向かって努力することも大事。かなわなかったとしても、違う道で生きる」と学業との両立について話した。アマとの関係については「野球界で1つのピラミッドになるのが理想」とした。小久保理事長は高校の監督を志願して教員資格を取得しても、なお教職経験2年が求められる現状について逆質問した。同理事長は「僕らでも(アマの実情を)知らない。もっと知る場が必要」と強調した。

 石井紫郎委員長(東大名誉教授)は「彼らが体験したことを率直にお話ししていただいた。日本の野球界をどうするか、問題意識があるのは貴重なこと。学生側も向き合っていくべき」と話した。今後は具体的な検討作業にあたる小委員会を開いて論点を整理し、来春4月に次回委員会を行う。