<都市対抗野球>◇29日◇3回戦3試合◇東京ドーム

 巨人が今秋のドラフト1位指名を公表している長野久義外野手(24)が3安打を放つ活躍で、ホンダ(狭山市)が5-4で三菱重工神戸(神戸市)を下し2年連続ベスト8進出を決めた。NTT東日本(東京都)は2-0で昨年優勝の新日本石油ENEOS(横浜市)に競り勝った。一昨年覇者の東芝(川崎市)は7-4でホンダ熊本(大津町)を破って8強が出そろった。

 長野がまたも東京ドームで打った。巨人中村チーフスカウトらが視察する中、2戦連続の3安打。これで2試合通算9打数6安打、打率は6割6分7厘に達する。「たまたまです。どうにかチームの力になれているかな。1戦1戦、目の前の試合をするだけです」と、照れながら話した。

 長打こそ出なかったが、シュアな打撃を見せた。第1打席は137キロ直球をライナーで右中間へはじき返すと、第2打席は初球の108キロスローカーブをひきつけて左前に運んだ。「来た球を打っただけ。飛んだコースがいいだけ」と控えめだが、どの球種にも適応できる技術を披露した。

 社会人3年目は役割が変化した。4番に「ミスター社会人」の長距離砲、西郷泰之内野手(36)が座り、無理に長打を狙う必要がなくなった。西郷の大会記録に1差となる通算13号を走者として眺め「まねはできないけど、勉強になります」。よき手本とともに、猛打ショーを続ける。