センバツに向けてエースが新球に手応えだ。第87回選抜高校野球大会(3月21日開幕、甲子園)に出場する東海大四(北海道)の大沢志意也投手(2年)が27日、札幌ドームでの年明け初の紅白戦に、主力中心の白組で先発登板。習得中のスプリットを初めて実戦で試した。唯一披露した場面は2回2死走者なし。相手7番打者をカウント1-2から空振り三振に切った。「室内練習場のブルペンでしか投げたことがなかった。1球をしっかり決められた。良い収穫」と納得の表情だった。

 さらなる成長を求めた証しだ。昨秋の明治神宮大会準々決勝で浦和学院(埼玉)に14安打10失点(自責6)を許し、6回コールドの完敗だった。「縦のスライダーしか三振を取れる球がなかった」。大会後からスプリットの練習を開始。悔しい敗戦から新たな武器を手にした。

 久しぶりのマウンドで控え中心相手とはいえ、4回を1安打無失点に抑えた。3月2日からは鹿児島・奄美での合宿をスタート。8日の解禁日に合わせ練習試合を行う予定だ。「屋外でどんな感じか、試合で多めに投げてみて感覚をつかみたい」。背番号1が本番前にパワーアップを図っていく。【保坂果那】