広島県立総合技術高校(同県三原市)の野球部に所属している1年生の男子生徒(16)が24日に自宅で自殺しているのが見つかり、飯田恵美子校長が26日、同校で記者会見し、生徒が両親に「部活をやめたい」と相談していたことを明らかにした。同校はいじめの可能性を視野に、教職員や他の野球部員らから聞き取り調査をしている。

 県教育委員会や校長によると、生徒は自殺前日、両親に対し、部活を休んだ次の日に部室のロッカーが荒らされたり、教科書がなくなったり、他の部員から休んだことへの追及を受けたりしていると話したという。

 24日朝、自宅で首をつり亡くなっているのを同居する祖母が見つけた。生徒は21日まで登校して部活動にも参加。22、23日は体調不良を理由に部活を休んでいた。

 同校は関係者の聞き取り調査や、1、2年生全員を対象にアンケートを実施。他の生徒からも、両親と同様の証言を得ているという。

 同校の野球部は強豪として知られ、2011年春の甲子園に初出場している。

 飯田校長は会見で「いじめがあったかもしれない。全ての可能性を調べていきたい」と話した。

 同校では昨年7月と12月、いじめの有無を問うアンケートを生徒や保護者に実施したが、自殺した生徒を含め全員が「ない」と答えていた。