<高校野球・春季青森県大会青森地区:青森北4-2青森山田>◇代表決定戦◇9日◇青森県総合運動公園野球場

 青森山田が青森北に2-4で敗れ、県大会出場の道が閉ざされた。1回に2点先制したが、その後は青森北の2年生右腕・石戸翔太に抑えられ、結局6安打に終わった。3人の投手をつぎ込んだが、10安打を打たれ逆転負け。大波乱の代表決定戦となった。

 敗戦の瞬間、青森山田ナインはぼうぜんと立ちつくした。試合終了のあいさつを済ませると、足早に球場を後にした。1回に2点先制し、早くも主導権を握ったかに見えた。だが青森北の、はつらつとしたプレーに、じわじわとペースを奪われ、攻守に精彩を欠いたまま試合は終わった。

 地区予選での敗退は2000年以降はない。それ以前も、関係者が「記憶にない」というほどの大波乱。07年春から続いた県内公式戦連勝記録は、昨秋県大会決勝で光星学院に敗れ、43でストップ。だが今季は、練習試合でセンバツ準優勝の花巻東(岩手)などを破り、地区リーグ戦でも4戦全勝と順調な船出。それだけに球場内もどよめいた。

 6連覇がかかった夏の青森大会まで、公式戦がなくなった。「一からやり直しです」と首脳陣。青森球界に春の嵐が吹いた。【北村宏平】