79年夏の甲子園大会3回戦で球史に残る延長18回の激闘を演じた星稜(石川)と箕島(和歌山)の記念試合が23日、甲子園で行われた。箕島・尾藤公元監督(67)と星稜・山下智茂総監督(65)、箕島のエースとして延長18回を投げた、関西独立リーグ紀州監督の木村竹志氏(49、当時石井毅)らナインが参加し、審判、両校先導員(プラカード嬢)、球場放送員も当時の顔ぶれがそろった。

 94年には和歌山市で、04年には金沢市で再戦したが、「聖地」での対戦は初めて。「最後は甲子園で」という両校OBの願いが実現した。当時は箕島が4-3でサヨナラ勝ちして勝ち進み、春夏連覇を達成したが、この日は17-13で星稜が勝った。がんと闘病中の尾藤氏は車いすでグラウンド入り。「言葉がない。甲子園は故郷の風景。心の故郷の風景です。幸せな人生でした」と涙にくれた。