<春季高校野球北海道大会:北照5-1岩内>◇17日◇小樽地区2回戦◇小樽桜ヶ丘
今春のセンバツ甲子園代表の北照が、初戦から苦戦を強いられた。岩内を下したが、1回に失策絡みで失点し、5回まで好機を生かせず「0」行進。6回に高山大輔左翼手(2年)の中前適時打で追いつき、7回に勝ち越すと、登板予定のなかったエース大串和弥投手(2年)まで繰り出し逃げ切った。センバツ枠で全道出場(28日から札幌円山)は決まっているが、まさかの総力戦での逆転1勝となった。
昨秋全道チャンピオンの北照が、初回の攻防でつまづいた。トップバッター吉田雄人中堅手(2年)が右中間三塁打できっちり仕事をしたが、後が続かない。チャンスをつぶしたその裏、1死一、二塁から三盗を刺そうとした和田紘汰捕手(3年)が悪送球。岩内に先制を許した。地区予選ではめったにない追う展開に、リズムが崩れた。
河上敬也監督(53)は早々と4回に三浦翔投手(3年)をマウンドに送った。「(三浦は)三振が取れる。守る時間を短くして、攻撃につなげたかった」。悪い流れを断ち切るため動いた。三浦は気迫を込めた投球で4回を3者凡退。続く5回も4人で無得点に抑え、6回の同点、7回の勝ち越しを呼び込んだ。
同点中前打を放った高山大は「追いつけば流れはくる」。7回無死一、三塁から右前勝ち越し打の佐藤星七遊撃手(3年)は「前半、打たされてしまった。つながりがなく、攻撃がバラバラでした」と主将として反省した。7回からはエースの大串をスクランブル登板させ、相手の反撃を断った。
力を合わせる大切さを岩手・釜石市のボランティアで学んだ。東北遠征途中の2日午前、被災者に向けた布団運びを手伝った。28選手が2時間半、汗を流した。そして被災地を自分の目で見て肌で感じた。「すごい。まだ町は崩れたままでした」と佐藤主将は現実を目の当たりにして、津波被害の大きさをあらためて実感した。そして何より、地元の人たちの温かさに感動した。
センバツ出場後、チームはなかなか調子が上がらず、順風満帆とは言えない。この日は1年生土門愛大(かなた)一塁手が起用されるなど、新戦力も芽生えてきた。大串は「予定外でしたがいいピッチングができました。皆でレベルアップして全道に向かいたい」と気持ちを引き締めた。【中尾猛】

