PL1年生4番勧野2打点/南大阪大会
<高校野球南大阪大会:PL学園7-1城東工科>◇16日◇2回戦
清原2世が1安打2打点デビューを飾った。初登場のPL学園は城東工科に7-1と快勝した。同校では清原(オリックス)以来1年生4番で注目の勧野甲輝外野手は、2本の犠飛で2打点を挙げた。
伝説の始まりは、犠牲フライだった。2-0で迎えた3回1死二、三塁での第2打席。勧野はカウント1-1からのストレートを、中堅に運んだ。向かい風がなければ高校通算2号になっていたかもしれない大飛球。「ベンチに入っておられない3年生の分まで頑張る」と心に決めた新主砲は、追加点のほしい場面で4番の仕事をした。
12日に16歳になり、最初の対外試合を、清原和博以来の1年生4番で迎えた。スタンドは観客でふくれあがり、2年後の目玉を視察する楽天、ヤクルト、ブレーブススカウトの姿もあった。球場が勧野に注目する中、初回1死一塁の初打席は「力んでバットが(うまく)出なかった」。結果は遊ゴロ併殺だった。
それでも気持ちを切り替え、結果を生んだ。5回1死二、三塁では右方向へ運んで2本目の犠飛。高校デビュー戦の5月31日の練習試合・立命館宇治戦も視察したヤクルト松田スカウトは「打席でボールを見られるようになってきたし、さすがのバットコントロール」と評した。7回無死一塁では、初安打も記録した。
2歳から野球の練習を始めた。4歳のとき、自宅の2階を練習場に改造。毎日のようにバットを振る姿を見守ってくれた祖父敦美さん(享年75)が1年前の夏に他界。ベネズエラの世界大会に出場していた勧野は涙ながらに「おじいちゃんを甲子園に連れて行く」と誓った。その祖父の写真をしのばせ、試合に臨む。
3年生も助けてくれる。初回、先制点をたたき出した緒方凌介中堅手(3年)は「3年が打てば、勧野は楽に打てる。楽に打たせてやりたい」と後輩を思いやった。藤原弘介監督(33)は「点のほしい場面で(犠飛を)よく打ってくれた」とねぎらった。
83年の1年夏、清原は大阪で2本塁打を放ち、甲子園決勝で優勝につながるアーチをかけた。25年たった今も、清原を超える選手はいない。清原を追う夏が始まった。【堀まどか】
[2008年7月17日9時44分 紙面から]
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